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2014年12月1日
バラスト水

貨物船の重しとして積み込む海水 世界で処理装置の特需発生の見込み

 貨物船が船を安定させるために、重しとして積み込む海水を指します。バラスト水は貨 物を荷揚げした港で積まれ、貨物を積み込む港で排出します。現在、バラスト水の移動量 は年間 100 億トン以上といわれており、排出の際に、バラスト水の中にいた生物や細菌が、 排出海域の生態系を壊す恐れが指摘されています。  こうした懸念を受けて、2004 年に国際海事機関(IMO)はバラスト水管理条約を採択し ています。ただし、当時はバラスト水を処理する技術開発が進んでいないこともあって、 同条約に加盟する国は少なく、ただちに発効とはなりませんでした。近年になり、技術開 発が進み、同条約に加盟する国は 43 カ国、加盟国商船船腹量は世界の 32%を超えています (14 年 11 月時点)。加盟国が 30 カ国以上、同商船船腹量が同 35%を超えるとその 1 年後 に発効することとなっています。日本も関連法制をすでに整え、14 年 10 月に加盟しました。 日本以外にも、イタリア等が加盟すると見られており、同条約は近々発効する見込みです。  バラスト水管理条約が発効すると、世界の海運会社は 5 年以内に所有船舶にバラスト水 処理装置の搭載が義務付けられます。国土交通省は、同処理装置は工事費を含めて 1~3 億 円かかるため、仮に世界で航行している8万隻の船舶にすべて取り付けられると、最大 24 兆円の市場が生まれると試算しています。

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