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2012年12月1日
米国発「紛争鉱物開示規則」がもたらす
サプライチェーンの新たな試練
―企業が求められる“コンフリクト・フリー”対応とは?― 
主席研究員(市場調査担当)
岩谷 俊之

【要点(Point)】
(1)紛争鉱物問題とは、コンゴ民主共和国およびその周辺9カ国で産出した鉱物資源取引がコンゴ国内の反政府武装勢力の資金源になっている現状を指す。反政府勢力の資金源を断つためには、同地域からの鉱物資源購入を止める必要があった。
(2)2010年7月、米国政府が4種類の鉱物(スズ、タングステン、タンタル、金)を対象に、上記10カ国からのものかどうかの調査を米国証券取引所上場企業に義務付ける法律を可決したことで、紛争鉱物問題は企業のリスク管理上の重大なテーマに浮上した。
(3)米国上場企業が対象といっても、サプライチェーンをさかのぼって紛争鉱物調査を実施すれば、日本企業の多くもそこに関わってくる。これは米国だけの問題ではないのである。
(4)欧州のRoHS指令やREACH規則で化学物質リスクが、そして今回米国発の形で紛争鉱物リスクが企業のCSR上の重要課題となった。このようなサプライチェーン・リスク管理上の試練は今後も続く公算が大きい。

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