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2017年11月21日
固定観念というものは…
部長(繊維・市場調査部)
松平 俊哉

今から40年ほど前、筆者がまだ学生時代の話ですが、日本に復帰して間もない沖縄に行った時のことです。当時の沖縄では、車は右側通行、アメリカ統治時代の名残が色濃く残り、8月だったこともあり、気候面からも日本とは思えない雰囲気でした。  その時のある喫茶店での出来事。筆者はコーヒーフロートを注文しました。早速、一口食べたところ、違和感を抱きました。一見、どこにでもあるコーヒーフロートそのものですが、よくよく見ると、アイスクリームの中に赤い粒粒があります。そのコーヒーフロートにはストロベリーアイスが入っていたのです。最初の一口で違和感があったものの、食べ進めてみると意外といける味でそれはそれでおいしくいただきました。  皆さんは、コーヒーでもコーラでもなんでもいいですが、フロートにバニラ以外のアイスクリームが入っているものを食べたことがありますか?  なぜ、コーヒーフロートにバニラではなくストロベリーアイスが入っていたか、単に作る時に間違えたか、バニラがなかったのでイチゴで代用したか、あるいはこの店ではフロートに使うアイスはストロベリーを使うことになっていたか、それは分かりません。  次は、1990年代初めのころに聞いた中国の話です。当時、四川省では日本製の洗濯機が売れず、ハイアールの牙城であったそうです。もともとハイアールの製品は当地で故障が多く発生し、決して評判が良かったわけではありませんでした。放っておくわけにはいかないので、ハイアールの販売員が原因調査のため地元のユーザーに直接話を聞きに行ったところ、当地では洗濯機でイモを洗っていたとのこと。洗った後の泥が詰まって故障するというのが、故障が多発する真相でした。ハイアールは、これをヒントにイモが洗える洗濯機を開発し、市場を席巻することができたとのことです。  この話を聞いていた筆者は、上海へ行った際に現地の電気店でこの話を思い出し、イモが洗える洗濯機があるか聞いてみました。  店員いわく「上海ではイモが洗える洗濯機の需要がないので置いていない。でも、タニシが洗える洗濯機はある」。  これが冗談か本当か、はたまた単に通訳の間違いか、筆者には分かりません。知っている人はぜひ教えてください。  さて、この二つの話、「コーヒーフロートに入っているアイスクリームはバニラアイス」、あるいは「洗濯機とは衣類を洗う道具」という固定観念があった訳です。固定観念とは、思い込み=考えないことです。普段、考えないでやっていることを立ち止まり、あらためて上下左右裏表から見直し、考えてみると新しい発見があるかもしれません。仕事においても、取りあえず、無意識でやっている今のやり方を全否定してみてはいかがでしょうか。  ただし、その結果、悪くなることも多々あると思いますが、それは自己責任でお願いします。