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2011年1月18日
2011年世界経済を読み解く10のキーワード 
~ 中国は世界経済を救うのか ~
シニアエコノミスト
福田 佳之

・本稿は、2011年の世界経済について、地域別にキーワードを10点抽出しながら解説を加えるものである。 ・キーワードは以下の通り。   ①日本型デフレ ②人民元切り上げ論議 ③TPP ④PIIGS ⑤ドイツの復調 ⑥欧州版IMF ⑦節約的なイノベーション   ⑧第12次五カ年計画 ⑨世界経済の二極化 ⑩過剰流動性 ・2011年は、これまで以上に中国の存在がクローズアップされる年となる。2009年にポスト京都議定書をめぐって中国と対立した欧州は、金融危機の救世主としての期待感から中国に対して融和的な姿勢をとるだろう。米国も国債購入大国である中国の意向を無視するわけには行かないものの、その一方で、アジア地域の貿易体制の主導権を握るべく、TPPを打ち出した(キーワード①~⑥)。 ・その中国は、2012年に胡錦濤体制から習近平体制への政権移行を控えている。これまでの投資・輸出偏重から、消費を振興してバランスの取れた経済体制の構築に向けて舵を切れるかどうか注目される(キーワード⑦⑧)。 ・中国を含めた新興国の当面の課題は、インフレ回避である。インフレの一因は先進国の金融緩和の長期化に伴う過剰流動性である。過剰流動性の解消には先進国の着実な景気回復が必要であり、新興国が構造改革を進めて先進国からの輸入を拡大し、先進国経済を下支えすることが世界経済にとって望ましい(キーワード⑨⑩)。

【キーワード】

QE2、バランスシート調整、日本型デフレ、輸出倍増計画、人民元切り上げ、グローバルインバランス、TPP、PIIGS、欧州版IMF、欧州安定化メカニズム、債務再編、ユーロ共通国債、中間層、節約的なイノベーション(Frugal Innovation)、Reverse Innovation、第12次五カ年計画、構造改革、習近平、世界経済の二極化、インフレ、過剰流動性

PDF : TBR産業経済の論点 No.11-02(93KB)