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2013年3月1日
鳥の目・虫の目・魚の目
コンサルタント
永池 明日香

 私は展望台から景色を見るのが好きです。東京タワーをはじめ首都圏はもちろん、関西、九州などに出かけたときも思わず立ち寄りたくなります。とはいえ、いまだにスカイツリーにのぼっていないので、筋金入りとは言えそうにありません。もちろん、単純にロマンチックな夜景や景色などを見るのも好きなのですが、何かに悩んだときにも、ふと展望台にのぼって景色を見たくなります。というのも私の場合、展望台から景色を見ていると、自分を客観的に見る目を持つことができるからです。そんなわけで、何かに行き詰まったり、悩んだりしたときは展望台から周りの景色を見て、この広い世界(日本?!)の中で、自分の悩みなど本当にちっぽけなものなのだと再認識し、また頑張ろうと思いを新たにするのです。私の大事なリフレッシュ方法のひとつです。  さて、「成長・成功するためには『3 つの目』(鳥の目・虫の目・魚の目)を持て」という話があります。出典はよくわかりませんが、私が仕事で悩んでいたときにこの話を聞き、なるほどと思い、参考にしています。  まず、鳥の目は「高いところから全体を俯瞰(ふかん)する」ということです。難しく思えることでも、全体像がわかり、自分の位置や現状が把握できると、少しは取り組みやすくなるはずです。ビジネスでは、マネジメントの視点であり、海外から見た日本、同業他社と比較した自社であったりもすると思います。  もう1 つは虫の目です。虫は小さな生き物です。地に面した低い位置にいるからこそ、上からは見えなかったことが見えてくるようになります。自分の足元をしっかり把握し、徹底的に力を入れるのです。ビジネスで言うと、現場の視点です。  最後に、魚の目です。魚は目に見えない川の流れを体で感じ取っています。魚の目を持って、どの方向に流れていくのかを読み取ります。目で見るだけでなく時代の流れ、世の中の流れをキャッチすることも重要です。  何事も集中することは大事ですが、そればかりになると視野が狭くなり、ろくなことがありません。よく“恋は盲目”などと言いますが、人は好きな人に振られたとき、もう自分の全てが否定されたような気持ちになります。「私の人生も終わった。生きる楽しみがなくなった…」などと。しかし、冷静に考えると、これはまさに虫の目だけで見ていることになります。鳥の目で見ると、世の中には人はたくさんいて、彼(彼女)よりももっとすてきな人がいると気づきます。さらに、「もっといい人を見つけて相手を見返してやろう! 」と前向きな気持ちにさえなれるかもしれません。また、魚の目で感じてみると、今はそういうタイミングではなかった、などと思えるかもしれません。人には感情や思いがあるため、見方を変えるだけでは割り切れないところはもちろんありますが…。  ビジネスでも人生においても、悩んで行き詰まったとき、決断が必要なときは展望台から景色を見る必要はありませんが(笑)、一度ふと立ち止まって、広い視野で多角的に物事を見てみる、この『3 つの目』で見てみると、意外と見えなかったことが見えてくるかもしれません。そして、思ったほどたいしたことないと感じ、その困難を乗り越えられるかもしれません。この『3 つの目』、ふとしたときに思い出してみてはいかがでしょうか。