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2004年4月28日
「産業事故はなぜ多発するのか?」
チーフエコノミスト
増田 貴司

・昨年2003年は、名だたる大企業の産業現場で大事故が頻発した年となった。 ・事故の発生要因としては、人的要因によるものが設備的要因によるものより多い。ただし、両者の要因は複合している。 ・人員削減と事故発生との間に相関関係は見られない。 ・熟練技能者の保安技能が中堅・若手に継承されなければ、現場の保安能力が低下する。 ・外注化は、それにより現場から上がってくる大事な情報が遮断され、事故予防の妨げになる可能性がある点に留意する必要がある。 ・事故予防のためには、設備年齢に応じた設備の更新・補修、設備ごとの状態に応じた劣化診断を適切かつ確実に実行することが肝要である。 ・事故の再発防止の観点から、責任追究より原因究明を優先する文化、失敗知識の共有化と伝承、よき「安全文化」の根づいた組織づくりが求められる。

PDF : TBR産業経済の論点 No.04-09(148KB)