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2011年1月1日
双子の経済

  双子の経済といっても財政収支と貿易収支の二つの赤字のことではありません。   我が家は共働きしながら、双子の娘を育てています。そこで双子を生み育てることの効用について考えてみたいと思います。   人口動態調査等の統計によれば双生児は100回に1回程度の頻度で生まれているようです。環境の変化や排卵誘発剤の影響で以前より多胎児の出産は増えたと言われていますが、それでも一般的にはもの珍しいのでしょう。双子用のベビーカーに娘たちを乗せて買い物や散歩に出かければたちまち人気者になり「双子ちゃん可愛いですね」などと声をかけられます。たとえ双子たちがベビーカーの日よけに隠れてぶすっとしていてもです。要顔など見ておらず、双子という存在自体が珍しく可愛いものととらえられているのです。   保育所の待機児童の増加が社会問題化していますが、認可保育所の入所では、ほとんどの自治体で双子のほうが入所選考順位の上で若干有利になる、というメリットもあります。   合計特殊出生率が低位で停滞し、人口減少社会となるなか、一度に2人同時に生み育てるということは、それだけでも社会的に意義深いものと考えられなくもありません。   とはいえ、メリットばかりではありません。知人には一石二鳥でいいね、とよく言われますが、双子の妊娠は母体・胎児共に単胎児の数倍のリスクがあります。低体重出生児として生まれることも多く、その不足が社会的にも問題視されているNICU(新生児集中治療室)を1家族で2人分も占拠し、両親の経済的負担のみならず社会的にも負担をかけることになります。筆者の娘たちも1カ月程NICUのお世話になりました。   子育てにかかる負担も子ども1 人の比ではないのです。始終どちらかがつきまとい、ぐずつき、泣き、いたずらをし…といった具合で、2人を同時に世話し、抱きかかえながらでは掃除・洗濯・料理という基本的な家事でさえもままなりません。離乳食を迎える前まで、我が家には哺乳瓶が16本あり常にフル稼働していました。(普通の家であれば3~4本です。)日中は子どもたちの世話に追われ哺乳瓶を洗い乾かす暇も無いので。イクメンなどと気取っているどころではなく、疲れ切った母親を目の当たりにしては、家事や育児に父親が積極的に参加せざるを得ないというのが実状です。   ベビーカーも2人用は極端に少なく割高ですし、駅の改札、エレベーターなど通過するのも一苦労。服や玩具にしても取り合って喧嘩になるので同じ商品が必ず2セット必要であり、費用も手間も一石二鳥どころか3 倍4 倍もかかるというのが双子の子育てです。  こう書いてくると、効用よりも苦労や負担の方ばかり目立ち、双子の損得勘定では大幅なマイナス計上になってしまいます。   しかし実際は、同じ顔をした2 人の子どもがそれぞれの個性を輝かせて少しずつ成長していく姿を見るのは双子を授かったことでしか得られない喜びであります。多少親ばか気味ですが、これ以上の効用はありません。   子育てや家事にも十分な時間が取れるよう、効率的な働き方・時間の使い方を実践していく事、すなわちワーク・ライフ・バランスの重要性を身をもって感じている筆者です。