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2021年5月7日
【今月のピックアップちゃーと】No,21-03
過去20年間上昇しなかった日本の実質賃金
~この間2割程度上昇した諸外国との間に大きな後れが発生~
部長(産業経済調査部)
 チーフエコノミスト
福田 佳之

■日本の年間実質賃金は、過去20年間3.6万~3.8万ドル(2019 年実質価格購買力平価、以下同じ)と横ばいで推移した。そのため、今やOECD35カ国の実質賃金平均水準から大きく後れを取っており、第24位まで低下した。

■OECD35カ国の実質賃金平均水準は、2000年の3.5万ドルから19年には4.4万ドルまで上昇している。国別にみても、米国は5.5万ドルから6.6万ドルの第4位、ドイツは4.5万ドルから5.4万ドルの第11位、韓国は2000年2.9万ドルと日本より低かったが、19年には4.2万ドルと日本を追い越して第20位となっている。

■日本の実質賃金の停滞の理由について、組合の弱体化、非正規雇用の増大、根強いデフレマインドなどの指摘があるものの、これらの現象は諸外国でも多かれ少なかれ当てはまる。なお、日本以外では、イタリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、メキシコなどが低迷しており、国家・社会システムの機能不全も実質賃金の低迷に影響しているのではないだろうか。
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PDF : 今月のピックアップちゃーと No.21-03(386KB)