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2013年10月1日
経営センサー10月号 2013 No.156

■今月のピックアップちゃーと

先進国の幸福度、日本は第21位 OECD幸福度ランキング2013年版

■経済・産業

大きな財布をどう確保するか ―健全な報道は健全な経営に宿る―

専修大学 経済学部 教授 西岡 幸一

【要点(Point)】
(1)J. ベゾス氏のワシントン・ポスト紙買収は紙媒体メディアのビジネスモデルの終わりを象徴する。
(2)J. ベゾス氏がポスト紙をどう建て直すか不明だが、ネット事業で発揮した手腕で新しい新聞事業モデルの創造に期待。
(3)新聞経営のために安定収入の柱を確保、という意味ではポスト紙にとって新オーナーはプラス。
(4)読売新聞グループの東京電力の不動産買収も安定収益源確保に貢献。

■産業技術

日本の産学連携を考える(米国の競争的資金との比較) ―日本の研究開発、技術力の今後―

産業技術調査部 黒澤 幸子

【要点(Point)】
(1)平成22年度の科学技術研究費の総額は、17兆1,100億円と3年連続で減少している。
(2)ERCプログラムは、イノベーションが生み出される仕組みになっており、仕組み、評価方法等、独自性が高い。
(3)民間企業における研究の期間は10年前と比較して、短期化の傾向にある。
(4)新しいものづくりという視点でみると、長期的な基礎研究も重要である。
(5)ERCプログラム等を参考にして、よりよい産学連携の仕組みを考える必要性がある。

PDF : 詳細(PDF:1,630KB)

■視点・論点

企業経営と文化の効用(第8回) ─野生の眼と虚ろな眼─

谷川ヒューマン・テクノ研究所 代表 谷川 孝博

朝、出勤してきたプロジェクトメンバーの顔色が優れないのをすぐ察知したり、睡眠不足で眼の輝きがうせている様子を、プロジェクトリーダーは瞬時にキャッチしたりすることは日常よく見られることである。さらにテーマに行きづまり苦慮しているメンバーの表情。予想以上の成果がみられ生き生きと輝いているサブリーダーの姿など。これらノンバーバル(非言語的)な眼の表情、仕草などの微妙な表情変化の観察力、察知力は、企業活動においてミドルから経営層に至るエグゼクティブにとって重要な資質となってきている。

■マネジメント

【シリーズ企業と広報(4)】 100年先も健全な企業であり続けるために ―東レ広報30年の経験で学んだこと― 不祥事は対応以前に詫びることが大事

東レ株式会社 顧問 斉藤 典彦

【要点(Point)】
(1)不祥事を正当化してみせても、世間を騒がせればそれだけで非難を浴びることになる。企業は“社会の常識"に敏感でないと、対応を損ねることになる。
(2)“不祥事撲滅"は企業経営にとって永遠の課題の一つであり、不祥事を未然に防ぐ方法論としては“管理の強化"と“社員の自覚の醸成"の両面がある。
(3)“不利益情報の開示"はケース・バイ・ケースではあるが、出来事の質量に従って影響度合いを想定し、初期に全体スケジュールを明確にする必要がある。

■環境・エネルギー

中国経済:シャドーバンキング問題と成長率の低下容認

株式会社大和総研 経済調査部 シニアエコノミスト 齋藤 尚登

【要点(Point)】
(1)中国が構造改革を重視し、成長率低下を許容するのは、投資に過度に依存した経済発展パターンの限界が露呈する中で、さらなる景気刺激策を打ち出して無駄な投資を増やしてしまうと、潜在的な不良債権のさらなる増加が懸念されるためである。
(2)製品の供給過剰問題の深刻化(設備稼働率の低下)を考えれば、少なくとも製造業向け投資の伸びは、今後も低下していくとみるべきであろう。
(3)来年春の全人代における2014年の政府成長率目標は7.0%と、2012年と2013年の7.5%から引き下げられると想定している。

■ワーク・ライフ・バランス

ダイバーシティ・マネジメントと障害者雇用

ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部長 宮原 淳二

【要点(Point)】
(1)企業における障害者雇用は、共生社会の実現のために必要不可欠な取り組みであるものの、法定雇用率を上回る企業は半数に満たないのが現状。
(2)特例子会社制度を設立する企業は増加しており、年々障害者雇用率は向上している。今年4月には法定雇用率は現行の1.8%から2.0%にアップされた。企業は障害者雇用のさらなる取り組みを加速させる必要があり、国も障害者の職業能力開発に注力している。
(3)障害者の態様に応じた多様な委託訓練の実施により、障害者が企業の戦力となる企業も徐々に増加している。ダイバーシティ・マネジメントの観点からも、多くの企業で障害者が活躍できる職場を増やしていくことが、企業、障害者双方にメリットがあるとともに、共生社会の実現につながっていくものと考えられる。

PDF : 詳細(PDF:1,453KB)

■経済用語解説

ちょっと教えて!現代のキーワード 

「財政ファイナンス」 「ショールーミング」

■お薦め名著

『フェアトレード』 ―途上国の作り手との「公正な貿易」―

アレックス・ニコルズ/シャーロット・オパル 編著 北澤 肯 訳

■ズーム・アイ

いつも心に幕間を

人材開発部 内藤 陽子

近年、パワースポットと呼ばれる場所がメディアでよく取り上げられています。特に今年は、60年に1度の出雲大社、20年に1度の伊勢神宮の遷宮が重なり、ちょっとした参詣ブームです。その流れで、次の遷宮時の自分の年齢を考えれば今回はよい機会ではないかと思い、私も出雲、伊勢に詣でてきました。