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2007年7月25日
「理科離れ」解消のために何が必要か
~ 「世界一受けたい授業」だけでは、ものづくりの危機は救えない ~
チーフエコノミスト
増田 貴司

・本稿では、日本の理科離れ問題の現状と背景を整理・分析し、解決策を考察、提言する。 ・理科離れの底流には、若者の間での理系のイメージの悪さと、理系は文系より不遇という社会的通念の存在がある。 ・理科離れは先進国に共通の問題であり、各国とも理科離れの阻止、科学技術人材の養成・確保に本腰を入れて取り組んでいる。 ・最近、テレビ番組等で科学実験が知的エンターテインメントとして頻繁に取り上げられていることは、国民が身近に科学を語る社会をつくる上で有意義なことである。 ・理科好きの子どもを増やすための官民の取り組みには、近年一定の前進が見られる。しかし、理科好きになった子どもが理系の道を選択したり、科学技術リテラシーの高い大人に成長したりすることを支援する環境づくりやインフラ整備に注力する必要がある。 ・日本がとるべき理科離れ対策の課題として、(1)国民全体の科学技術リテラシー向上、(2)21世紀型の「科学する心」を芽生えさせること、(3)理数系教育の改革、(4)科学を文化・教養の一部にすること、(5)「科学の演奏者」の育成、(6)リアルな実験体験、(7)理系の地位・待遇の向上、などが挙げられる。

【キーワード】

理科離れ、科学技術リテラシー、学習離れ、欧米の理科離れ、科学技術人材育成、科学技術振興策、科学する心、ロボット、科学の演奏者、実験体験、理系の地位向上、科学と社会

PDF : TBR産業経済の論点 No.07-06(846KB)