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2011年5月18日
先進国企業の成長戦略として注目されるリバース・イノベーション戦略とは
シニアエコノミスト
福田 佳之

・同戦略が注目される背景として、従来のグローカリゼーション戦略では、新興国で成長する中間層やBOP層が取り込めない点と「破壊的イノベーション」で台頭する新興国企業に勝つことができない点の2点がある。 ・「破壊的イノベーション」で台頭する新興国企業の事例として、風力発電装置を手がけるインドのSuzlon社、電子レンジや洗濯機など家電製品を手がける中国のGalanz社やハイアール社、病院運営に大量生産方式を導入したインドのNarayana Hrudayalaya病院が挙げられる。 ・実際、GE社は超音波画像診断装置や心電計の分野でリバース・イノベーション戦略を採用して成功を収めている。また、先進国企業の中にも採用するところが増えている。 ・ただ、リバース・イノベーション戦略を実行するには、現地の実行部隊に思い切った権限委譲を進めないと難しい。また、彼らに対して経営層が強力に支援する必要がある。 ・日本では今のところ、リバース・イノベーション戦略を実行する企業は見当たらない。新興国の成長を取り込みながら、新興国企業に負けないために、日本企業は同戦略を採用し、経営改革を断行することが望まれる。

【キーワード】

リバース・イノベーション、グローカリゼーション、新興国、中間層、BOP、破壊的イノベーション、Suzlon、Galanz、ハイアール、小小神童、Narayana Hrudayalaya、MRI、心電計、ローカル・グロース・チーム、マーチ

PDF : TBR産業経済の論点 No.11-06(360KB)