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2013年4月25日
世界的に業績二極化する電機メーカー
― 総じて堅調な重電・インフラ系メーカー、明暗分かれる家電・通信機器系メーカー -
チーフアナリスト
永井 知美

・パナソニック、シャープといった日本を代表する電機メーカーの巨額の赤字決算が喧伝されているが、すべての大手電機メーカーの業績が不振なわけではない。家電メーカー不振の一方で、重電・インフラ分野に強みを持つ総合電機メーカーの業績は堅調である。 ・総合電機堅調、家電苦戦の背景には、事業構成とビジネスモデルの違いがある。家電メーカーが強みを持つデジタル家電分野は参入障壁が低く、競争激化と価格下落が著しいのに対して、総合電機が得意とする重電・インフラ分野は高い技術力とノウハウ蓄積が必要なため、日米欧メーカーが優位を保っている。新興国を中心にインフラ市場が拡大しているのも、総合電機メーカーにとっては追い風である。 ・電機メーカーの業績が二極化しているのは日本だけではない。世界的に見ても電機メーカーは好不調が鮮明である。重電・インフラ分野に強みを持つメーカーの業績が堅調なのは海外も同様だが、日本の家電メーカーが総崩れになっているのに対して、海外では家電や携帯端末など競争が激しい分野に軸足を置くメーカーでも、サムスン電子といった少数の勝ち組企業が存在する。 ・携帯端末を例に海外電機メーカーの状況を概観すると、サムスン電子の好調ぶりが際立っている。ただ、携帯端末市場は成熟に向かっており、絶好調のサムスン電子の先行きにも不透明感が漂っている。

【キーワード】

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PDF : TBR産業経済の論点 No.13-04(380KB)