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2016年1月6日
東レ株式会社
株式会社ボナック
特発性肺線維症を対象としたBNC-1021に関する
ライセンス契約締結及び資本提携について

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)と株式会社ボナック(本社:福岡県久留米市、社長:林 宏剛、以下「ボナック」)は、特発性肺線維症(*1)を対象としてボナックが創製した核酸医薬品「BNC-1021(ボナック開発コード)/TRK-250(東レ開発コード)」(以下、本剤)について、2015年12月25日に、日本をテリトリーとしたライセンス契約(以下、本契約)を締結しました。また、契約締結を機に、東レは2015年12月29日付けでボナックの第三者割当増資を引き受けました。本提携を通じて、東レとボナックは日本における本剤の開発および実用化を推進し、医療産業に貢献することを目指します。  核酸医薬品はDNA(デオキシリボ核酸)やRNA(リボ核酸)の働きを利用して、病気を引き起こす遺伝子やタンパク質に作用するタイプの医薬品です。副作用を低減した新たな治療薬となる可能性があることから、低分子医薬品(*2)、抗体医薬品(*3)に続く、次世代の医薬品として近年注目されています。  本剤は、肺の線維化に関与する主要な増殖因子であるTGF-β1タンパク質の発現を遺伝子レベルで選択的に阻害することにより、線維化の進行を阻止することを狙いとしています。また本剤は、ボナック独自の核酸医薬プラットフォームを採用した、ユニークな分子内構造を有する一本鎖長鎖核酸という点が特徴であり、核酸医薬が抱える安定性の課題を克服した新しい核酸医薬品となることが期待されます。また、吸入剤として肺に直接投与することにより、効率的に標的組織へ到達することも期待されます。  本契約により、東レ及びボナックは本剤の開発を実施し、東レはボナックより本剤の日本における独占的開発権、販売権、製造権(原薬を除く)を取得します。これに伴い、東レはボナックに、契約締結に伴う一時金、開発の進捗に応じたマイルストン及び上市後の製品売上に応じたランニングロイヤルティを支払います。  東レはライフイノベーション分野での事業拡大を意識した研究・技術開発力を強化する中、合成医薬と生物医薬の両面から創薬研究を行っています。今回のBNC-1021の導入をきっかけとして核酸医薬への取り組みを拡大し、さらなる事業拡大につなげる所存です。  またボナックは、核酸化学技術を基盤とした独自の核酸医薬プラットフォームを案出し、事業を展開しています。今後も核酸医薬の発展に貢献できるよう、研究開発に取り組んでまいります。

(*1)特発性肺線維症:特発性間質性肺炎のうちもっとも治療が難しいとされている疾患であり、中間生存期間平均3年、5年生存率が20~40%の治療後の経過が悪い慢性難治性疾患である。間質性肺炎は、多様な原因から肺の末端にある肺胞の壁に炎症や損傷が生じ、コラーゲン線維などが蓄積して線維化がおこり、呼吸が困難になる疾患である。特に、原因を特定できない間質性肺炎を「特発性間質性肺炎」という。
(*2)低分子医薬品:化学合成により作られる一般的な医薬品
(*3)抗体医薬品:生体がもつ免疫システムの主役である抗体を主成分とした医薬品で、標的に対する特異性が高く副作用が少ない点が特徴。大量生産が困難で経口投与ができないという課題がある。
以 上
【ご参考】両社の概要
●東レ株式会社
設 立
1926年1月
所在地
東京都中央区日本橋室町2-1-1
資本金
147,873百万円(2015年3月31日現在)
従業員
45,789名(連結 2015年3月31日現在)
代表取締役社長
日覺 昭廣
事業内容
繊維、プラスチック・ケミカル、情報通信材料・機器、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンス、その他の製造・販売
●株式会社ボナック
設 立
2010年2月
所在地
福岡県久留米市合川町1488-4 福岡バイオファクトリー
資本金
174百万円(2014年12月31日現在)
従業員
26名(2014年12月31日現在)
代表取締役社長
林 宏剛
事業内容
核酸医薬プラットフォームライセンス、核酸合成等