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2011年11月15日
東レ株式会社
世界初「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作に成功

 東レ株式会社(本社:東京都中央区、社長:日覺昭廣、以下「東レ」)は、この度、再生可能化学品および先端バイオ燃料のリーディング企業であるGevo社(本社:米国コロラド州イングルウッド市、CEO:Patrick Gruber)が合成した完全バイオパラキシレンを原料として、世界で初めて「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作に成功しました。  Gevo社は、バイオマスを原料とし、同社が独自の先端遺伝子技術で改良した微生物を用いた高効率製造プロセスにより製造したバイオイソブタノールから、商業生産に使用されている化学変換反応によるパラキシレンの合成に成功しました。  東レは、本年6月にこの再生可能なバイオマス原料由来のパラキシレンから自社技術により誘導されたテレフタル酸と、市販のバイオエタノール由来のエチレングリコールを原料とした完全バイオPETの重合に成功しています。また、これにより得られたバイオマス由来PETは、石油由来PETと同等の特性を有していることも確認しています。  東レは新規技術を更に深化させ、このたび世界で初めて、完全バイオマス原料由来PETの繊維化にも成功しました。  ポリエチレンテレフタレート(PET)は、最も生産量の大きい石油化学製品の一つです。これを原料とするポリエステル繊維は、世界で年間約4,000万トン生産されています。また、ポリエステル繊維は生活や産業のいたるところで使用されており、当社も主力製品の一つとして国内外で生産販売しています。  今回の試作は実験室レベルですが、バイオマス原料のみからなるポリエステル繊維の製造が可能であることを証明したことは、持続可能な低炭素社会の実現に貢献する大きな一歩と言えます。  当社は、今回試作した「完全バイオマス由来PET繊維」を、本年12月に東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2011」に出展する予定です。

「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作

「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作

 東レは、「全ての事業戦略の軸足を地球環境におき、持続可能な低炭素社会の実現に向けて 貢献していく」という経営方針のもと、バイオマス由来ポリマーの研究・開発およびポリ乳酸(PLA)を中心としたバイオマス由来材料事業の拡大を推進しています。バイオマスポリマーの拡大は本年4月からスタートした新しい中期経営課題 プロジェクトAP-G 2013 で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」においても、その中核を成す重要な取り組みです。  東レは今後も、コーポレートスローガン“Innovation by Chemistry”のもと、持続可能な循環型社会の発展に向け、「ケミストリーの力」を駆使して新しい先端材料の研究・開発に注力して参ります。


以上