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2011年5月16日
東レ株式会社
業界最高水準・単糸繊度0.5デシテックスクラスの極細ナイロンファイバー
“マイクロマフィン”の本格販売開始について
~デリケートな肌触りと滑らかな風合いをもつ素材が誕生~

 東レ(株)は、この度、心地よい肌触り性と優れたソフト性をもつ極細ナイロンファイバー“マイクロマフィン”の販売を開始します。既に大手アパレル向けには4月から出荷を開始し、パンスト及びインナー用途向けを中心に、初年度25トン、3年後100トンの販売を計画しています。   “マイクロマフィン”は、単糸繊度(注1)を従来の極細ナイロンファイバーよりも一段と細くすることにより、ナイロンが本来持つしなやかさと併せて、これまでにない究極の肌触りを実現することに成功しました。   “マイクロマフィン”は、「一度触ると忘れられない、ずっと肌に触れていたい心地よさ」をコンセプトに開発した新原糸で、従来の極細ナイロンファイバーとは異なった、デリケートで「きめ」の細かい滑らかな肌触りが特徴です。ソフト性やドレープ性においても、優美で上品な風合いと外観を演出し、より繊細な製品企画が可能です。   また、加工糸にした場合には、構成する単糸繊度が小さく、緻密な生地構造とすることが可能であり、繊維内に多くの空気層を含むことから、薄手の暖か素材としての製品企画も可能です。

<糸断面拡大写真>

<糸断面拡大写真>

<ドレープ性>

<ドレープ性>

(各写真(左):“マイクロマフィン”(56T-98F加工糸) 各写真(右):従来ナイロン(56T-40F加工糸))

 今回、東レが販売する“マイクロマフィン”は、革新的製造設備の開発・導入により、業界最高水準である単糸繊度0.5デシテックス(注2)クラスの極細ナイロンファイバーを創出したものです。「ハイマルチ糸」と呼ばれる、単糸繊度が1.0デシテックスクラスの極細ナイロンファイバーは、すでに市場で幅広く製品として販売されています。しかしながら、1.0デシテックスをさらに下回る細繊度化については、ポリエステルと比べて製造時に糸の長さ方向の均一性を保持することが難しいほか、ポリマー溶融時の熱劣化が大きいなど、製造の難易度が高く、実用化は困難でした。東レは極限製糸技術の追究により、糸の長さ方向の均一性を飛躍的に向上させるとともに、ポリマーの熱劣化を極限まで抑えることで、安定した極細ナイロンファイバーの量産化に成功しました。  東レは長期経営ビジョン“AP-Growth TORAY2020”において、繊維事業を「基幹事業」と位置づけています。東レは今後も、付加価値の高い特品原糸の開発を推進し、お客様のニーズにこたえる新商品の提供と安定供給を実現してまいります。  “マイクロマフィン”の詳細は下記の通りです。



1. 商品名   “マイクロマフィン”  商標登録済み
2. 特徴
(1)単糸繊度0.5デシテックスクラスの極細ナイロンファイバーによるデリケートな肌触りと滑らかな風合い。高いソフト性とドレープ性。
(2)加工糸にした際の緻密な生地構造による保温性。

3. 技術概要
(1)原糸設計
ポリエステルと比較して単糸細繊度化が困難であったナイロンにおいて、業界最高水準の単糸繊度0.5デシテックスクラスの原糸設計とすることにより、ナイロンが本来持つしなやかさと併せて究極の肌触りを両立しました。ナイロン6、ナイロン66の2タイプを保有、繊度・フィラメント数はニーズに応じて設定可能です。
(2)紡糸技術
革新的な製造設備を新たに開発・導入することにより、業界最高水準の単糸繊度0.5デシテックスクラスにおいて、糸の長さ方向での高い均一性を達成しました。また、ポリマーの熱劣化を極限まで抑えることにより、単糸繊度0.5デシテックスクラスの極細ナイロンファイバーを安定的に製糸することを可能にしました。

4. 特許   関連含む 5件出願済み
5. 販売計画
(1)販売開始  2011年4月
(2)販売計画  初年度(2011年度):25トン   3年後(2013年度):100トン

<用語説明>

(注1)単糸繊度:
マルチフィラメントを構成する単糸の太さ。繊度とは、繊維長に対する質量の割合。
(注2)デシテックス:
糸の長さ10,000mに対して、糸の重さ1gである場合の繊維の太さが1デシテックス。

以上