close

11/09/2021

No.0530 LIB電解液中のイオン成分分析

リチウムイオン電池(LIB)の電解液に含まれる電解質、添加剤およびそれらの分解生成物等を分析することは、電池の劣化状態を解析するために有用である。イオン成分はイオンクロマトグラフィー(IC)により測定可能であり、目的成分ごとに最適な条件を適用することで、多くの電解液含有イオン成分を分離・定量することが可能である。

ICによる電解液含有成分分析
◆ICの特長◆
 ★ 測定の再現性および感度が高い ⇒ イオン成分を低濃度まで定量可能
 ★ 同じ装置・カラムでも、溶離液の組成に応じて異なる分離が得られる ⇒ 適切な条件を見出すことにより電解質成分の多くを分析可能
 

 

       図1 各分離条件における標準液のクロマトグラム (条件A, B, Cは同じ装置・カラムで溶離条件が異なる)
  
  ★目的成分に応じた分離条件で電解質や分解生成物を定量可能    電解液の劣化解析に有用

電解液のイオン分析

LiPF6は微量水分存在下で加水分解してHFを生成するが、水溶液中では安定に存在することが知られている1)。従って、水溶液を測定対象とするICによりLiPF6およびその分解成分を定量できる。
1) K. Tasaki, K. Kanda, S. Nakamura, M. Ue, J. Electrochem. Soc., 150, A1628 (2003).
電解液:1 mol/L LiPF6 (EC:DEC=1:1 v/v%)
30 mL容器に約15 mL分取して大気曝露し、一定時間経過ごとに採取
       
超純水で希釈し、イオン成分をICで測定
◆大気曝露後の電解液中のF-濃度の経時変化◆
 
 

 
図2 大気曝露時間とF-生成量 
◆電解質PF6-の分解生成物の経時変化◆
図3 大気曝露(0, 24, 72 hr)後の電解液のクロマトグラム
   ★適切な前処理および最適条件での測定により電解液中のイオン成分を定量することで、劣化状態の評価が可能




カテゴリー

自動車, 電池, 材料・素材

分類

リチウムイオン電池, 有機材料・化成品, 電子・機能性材料